相続

Q: 相続の基本的な流れは?

A: 相続の流れは以下のとおりです。
① 被相続人の死亡 → ② 遺言書の有無の確認 → ③ 相続人の確定 → ④ 相続財産の調査 → ⑤ 相続方法の決定(単純承認・限定承認・相続放棄) → ⑥ 遺産分割協議 → ⑦ 相続登記や名義変更などの手続き

Q:遺言書がある場合とない場合で相続はどう変わる?

A: 遺言書がある場合は、その内容に沿って遺産が分割されます。ただし、法定相続人の遺留分を侵害する内容だと、遺留分侵害請求をされる可能性もあります。遺言書がない場合は、民法の規定に従い法定相続人が遺産を分けることになります。

Q:相続人の範囲は?

A: 配偶者は常に相続人になります。それ以外の相続人は以下の順位で決まります。

  • 第1順位: 子(亡くなっている場合は孫が代襲相続)
  • 第2順位: 直系尊属(両親・祖父母)
  • 第3順位: 兄弟姉妹(亡くなっている場合は甥・姪が代襲相続)
    ※ 上位の相続人がいる場合、下位の相続人は相続できません。

Q:相続放棄はいつまでにすればいい?

A: 相続放棄は、被相続人が亡くなったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。この期間内に決めないと、自動的に相続を承認したとみなされます。

Q:遺産分割協議とは何か?

A: 遺産をどのように分けるかを話し合うことです。相続人全員の合意が必要で、話し合いの結果は「遺産分割協議書」として書面に残します。

Q:遺産分割協議がまとまらない場合はどうする?

A: まずは相続人同士で話し合いますが、それでも解決しない場合は家庭裁判所の「調停」を利用し、それでも合意できなければ「審判」によって決定されます。

Q:借金も相続しなければならない?

A: はい。借金も相続財産の一部です。ただし、「相続放棄」や「限定承認」をすれば、借金を相続しなくて済む場合があります。

Q:配偶者と義理の親の関係は相続に影響する?

A: 義理の親(配偶者の親)の遺産は、配偶者には相続権がありません。義理の親が亡くなった場合、その子(配偶者)や孫が相続人になります。

Q:未成年の子どもが相続する場合はどうする?

A: 未成年者が相続する場合、法律上の代理人(親権者など)が代わりに手続きを行います。ただし、親が相続人である場合は利害関係があるため、家庭裁判所に「特別代理人」を選任してもらう必要があります。
※遺産分割協議を行わない場合、遺言書がある場合、親が相続を放棄する場合などについては特別代理人の選任不要

Q:相続の手続きを専門家に依頼する場合、誰に相談すればいい?

A: 行政書士、弁護士、司法書士などに早めに相談するのがおすすめです。

遺言

Q:遺言書にはどんな種類がある?

A: 遺言書には主に以下の3種類があります。

  • 自筆証書遺言:自分で全文・日付・氏名を手書きし押印する。(財産目録は手書き不要)
  • 公正証書遺言:公証役場で公証人が作成し、原本を保管する。安全性が高い。
  • 秘密証書遺言:内容を秘密にしたまま公証役場で手続きを行うが、利用されることは少ない。

Q:遺言書がないとどうなる?

A: 遺言書がない場合、相続は民法に基づく「法定相続」に従うか、または相続人全員で話し合い(遺産分割協議)をして遺産を分けることになります。遺言がないと、相続争いが起こる可能性が高くなります。

Q:遺言書に書ける内容は?

A: 遺言書には主に以下の内容を記載できます。

  • 相続財産の分け方
  • 遺贈(相続人以外への財産の譲渡)
  • 相続人の廃除・廃除の取消し
  • 未成年後見人の指定
  • 付言事項(家族へのメッセージなど)

Q:遺言書に書けないことは?

A: 公序良俗に反する内容は無効になる可能性があります。

Q:自筆証書遺言はパソコンや代筆でも有効?

A: 無効です。 自筆証書遺言は全文を自筆で書く必要があり、パソコンや代筆では認められません。ただし、財産目録のみパソコンで作成し、署名・押印をすれば有効です。

Q:遺言書に決まった書式はある?

A: 法律で定められた形式を守る必要があります。特に自筆証書遺言は、「全文・日付・氏名を自筆で記載し、押印」しなければ無効になります。(財産目録は自筆不要)公正証書遺言は公証役場で作成するため、形式不備の心配はありません。

Q:遺言書はいつでも変更できる?

A: はい。遺言者が生存中であれば、何度でも内容を変更できます。新しい遺言書が作成された場合、古い遺言の内容と矛盾する部分は無効になります。

Q:遺言書が見つかったらどうすればいい?

A: 自筆証書遺言の場合、家庭裁判所で「検認」という手続きを行う必要があります。ただし、法務局に保管された遺言書や公正証書遺言は検認不要です。

Q:遺言書があっても、相続人は従わなくてはいけない?

A: 原則として、遺言書に従う必要があります。ただし、遺留分(法定相続人が最低限受け取れる権利)を侵害している場合は、相続人が「遺留分侵害額請求」をすることで取り戻せる可能性があります。また、相続人や遺言書で遺産を取得するように指定されていた人全員が同意すれば、遺言書とは違う内容で遺産分割をすることが可能です。

Q:遺言書を作成するメリットは?

A: 遺言書を作成することで、以下のメリットがあります。

  • 相続争いを防げる(遺産の分け方を明確にできる)
  • 特定の相続人に多く遺産を残せる(法定相続より自由度が高い)
  • 相続人以外にも財産を渡せる(例えば孫や内縁の配偶者への遺贈)
  • 希望を反映できる(事業継承や特定の使い道の指定が可能)

遺言書は「争族」を防ぐための有効な手段となりますので、早めの作成のご検討をおすすめします。